『千差万別』『多種多様』『十人十色』・・・・
南部中学校長 黒見隆久
秋も徐々に深まり、朝夕はめっきり寒くなってきました。私の住む日南町ではすでに温風ファンヒーターや毛布、大布団が登場しています（笑）。ただ日中との寒暖差もあり、体調管理などには充分に気をつけなければいけませんね。
この時期は、山々が美しく紅葉していくさまがよいですね････。とは言いながら、朝の通勤は菅沢ダムや緑水湖の回りを忙しく通り過ぎ、夕は暗くなって景色は見えない････なんてこともしばしばなのですが、一雨が降り、気温が下がるごとに山の木々が模様替えをしていく様子は、四季のある日本ならではの秋の芸術作品と言えるでしょう。
緑、赤、黄色、茶色 etc.････それぞれの色にも濃淡があり一色ではありません。葉の大きさ、形もさまざまで実に「千差万別」、「多種多様」、「種々様々」です。しかし、それがゴチャゴチャして落ち着かない風景になるのではなく、「きれいだなぁ･･･」と人の心を和ませたり、感動したり、観る人の心の癒やしになったりするんだよなぁ･･･。お互いの「個性（葉の色や形）」がぶつかり合うのではなく、上手に融合（相手を尊重して生かしあう）しているのかなぁ････。などと考えながら、先日、菅沢ダムのほとりで一服していました。
人間に当てはめると「十人十色」とか「三者三様」という言葉があります。人によって好みや考え、性格が違う、一律ではないという意味です。考えれば当たり前です。みんな同じだったら、面白くないし、逆に怖い気さえしますよね。人間社会や学校というところは、そんなさまざまな考え方や感じ方、得意や不得意、特技、アイデアをもったさまざまな個性が集まっているところなんだよなぁ･････････。
『そうか！山の紅葉と同じだ！』『いろんな個性が集まって、お互いを尊重し合い、ひとつにまとまろうとした時、紅葉のように人を感動させたり、心を癒やしたりできるのかも知れない！』
『１１月３日は南部中学校文化祭！クラス合唱、全校合唱、吹奏楽演奏、有志発表etc. どんな個性を発揮して、発表してくれるか・・・何だかワクワクするなぁ・・・・楽しみだなぁ・・・・・！』と、一足早い「南部中の美しい紅葉」を頭に描きながら、車の中でニヤニヤする私でした。
